人材不足を補うためにローカルルールをなくす

人材不足を補うためにローカルルールをなくす

人材を少しでも早く戦力にするためには、
業務のマニュアル化が必須だ。

しかし、そこに徹底されない、
“遊び”がある場合は、
いつの間にか“ローカルルール”が出来てしまう事がある。

人材不足でジョブローテーションをする、
シングルタスクを行うと言う話を前回書いたが、

他にも人材不足を補うために行われていることの一つに、
人材を他の拠点に回すというやり方がある。

組織が大きくなればなるほど、
正社員は転勤が付き物ではあるが、

その会社に出入りする外注業者も人員が足りない場合は、
他の拠点に派遣されているスタッフを
一時的にでも行ってもらうというやり方をしている。

これは有効なやり方ではあるが、
派遣される側にとってはハードな面が目立つ事が多い。

まず転勤と違って、一時的な出張であれば、
体力的・金銭的な負担がのしかかる。

仮に普段やっているのと同じ業務内容だとしても、
慣れない環境下で仕事は精神的な負担が大きい。

これらを何かしらの手段で、
具体的に言えば金銭的な援助や現地スタッフのフォローで
負担を埋める必要がある。

それがない場合は、
継続的に出張を喜んでする人はあまりいないだろう。

また、派遣される側が困惑することもある。

拠点毎のローカルルールという微妙な仕事のやり方が違う時だ。

ローカルルールとは、
そのエリアや拠点だけで
慣例的に行われている決まり事の事である。

なぜ、この様なローカルルールが生まれるのかというと、
拠点毎にオリジナルのやり方を許容している事が原因だろう。

自由裁量といえば聞こえが良いが、
マニュアル化が徹底されていないから起こる事だ。

更に仕事を行う環境の違いが、
同じ様に作業を行えなくしてしまっていることも多い。

これは建物や備品などの違いによっても、
生まれてしまう事が多い。

もちろん、全く同じ状況下で同じ業務を行う事は難しいだろう。

だが、環境に左右されないことまでにも裁量を持たせてしまうと
マニュアルから掛け離れてしまう可能性が高くなる。

同じ環境下で同じ業務であれば、東京にいようと、北海道に行こうと、
同じ成果を出す事ができる可能性が極めて高い。

可能な限り、ローカルルールを撤廃し、
それでもローカルルールを残さざるを得ない場合は、
それをマニュアルにする事が必要だろう。

そうする事で出張や転勤で来たスタッフが、
早々に戦力になる可能性が高くなるだろう。

さらにローカルルールを含めたマニュアル化を徹底する事で、
新しいスタッフの戦力化も早まることは間違いない。