ダブルバインドを無くし、指揮系統を遵守せよ
職場において、
課長と部長が居たり、主任と店長が居たりするのはごく自然だが、
その両方から違う指示や命令が別々に出され、
現場は混乱することが残念ながら往々にしてある。
いわゆるダブルバインドと呼ばれる状態だ。
ダブルバインドとは「二重拘束」と日本語で言われ、
心理学の世界では、
二つの矛盾した意味のメッセージを相手に命令しその結果、
相手を混乱させることで強いストレスを与えるコミュニケーション
とされている。
企業規模が大きい場合、
役職が上になれと現場のことが分からないので、
口出ししにくくなるという一面がある。
反対に中小企業であれば管理職が現場に出ているので
状況を理解しやすいということもその一因である。
先ずは指示の内容に関わらず、
指揮系統が1本化されている方が、
現場は動きやすいことは確かである。
但し、同じ上司から同じ様な状況でも
矛盾した指示が出るという事も現実にはあり得る。
本来、指示の内容は役職が上位のメンバーだけで事前に議論された後、
現場で共有されなければならない。
但し、スピードが要求される現場では、
指示は厳格に出し、それの解釈は時に柔軟に行う必要がある。
指示を受ける側は、
その指示本来の目的に立ち戻り、
何が最適なのかを考える必要がある。
つまり、事細かに指示ができる場合とそうでない場合があり、
状況によっては自分の判断で動く必要があるのだ。
仕事が不慣れな新入社員は例外として、
余り事細かに指示を出さずに、
目的の確認と大枠のルールだけを伝えて、
現場に裁量を与える事で組織は成長して行く。
指示を出す立場の人間は、
これらを念頭に
指示を出す事自体、気を付けたいものだ。
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