数値化が経営のポイント!マネジメント改善に必要な指標
みんな頑張っているのですが、なかなか成果に結び着かないので悩んでいます。
当社の社員は長時間、働いてくれているのですが、売上が上がらずに困っています。
そんな現場の管理者や経営者の声はよく聞きますが、本当でしょうか?
この様な場合考えられる原因は2つです。
1つは、間違った頑張り方をしているか、若しくは頑張っているという基準が曖昧で低いという2点です。
では、どうしたら良いのでしょうか。
数値化されたマネジメント経営を行うことが必要です。
数値化により見える化されることで、マネジメントがしやすくなり、売上や利益のアップはしやすくなります。
そのためには、どんな数値化された行動が経営に必要な成果を生むのかを明確にする事が重要となります。
明確な数値化された指標、評価規準がないために、
自分が良かれと思った事であったり、取りやすい行動をしたりすることも多いでしょうし、
若しくはその基準への理解が不足しているために相応しくない行動をしている場合もあります。
もちろん、経営者やマネジメントの問題でもあります。
ここでは、漠然としたものではなく、
経営マネジメントに必要な数値化された指標の重要性について解説して行きます。
数値化されていないマネジメントの不条理
数値化マネジメントを始めると、当初ギスギスする事が起こります。
それは数字で現れないことは評価されないという不満です。
例えば、売り上げが不振の営業マンがいるとします。
要因は、面談件数が少ないとか、新規の販売数が少ないとかです。
では、なぜ面談件数が少なかったり、新規の販売数が少ないかといえば、実際は訪問件数が少なかったり、商品サンプルの配布数が少なかったりという実態があります。
数値化された行動量を増やすといった時に多くの場合、勘違いされてしまうのが、主観での多い少ないという判断です。
当社での実例ですが、前職が生命保険の営業で、
1日2~3軒程度の訪問をしていた人が入 社した事があります。
価格帯やビジネスモデルの違いから、当社では、
訪問軒数が2~3軒では売上を上げる事 が難しいのが実情です。
多くの場合、訪問軒数を増やすと言った時に出てくる数字は多くて2倍程度です。
2~3軒しか回った事がない営業マンにとっての2倍は4~6軒となるります。
ですが、当社の場合は、15軒が目標。
客単価を上げられる営業マンですら、
12軒程度は面談しているので、やはり圧倒的な量が足りないのです。
ですが、15軒という数字の根拠を理解し、
その数字に向けて行動量を増やさない限り、結果は付いて来ないのです。
15軒という数値化された目標があり、
裏付けされたデータがあれば、マネジメントは改善しやすくなるでしょう。
繁華街でよく見かける客引き。
テレアポなどの類もそうです。
断られても諦めず、しつこく粘らず、どんどん声を掛けられる人ほど、お客さんを捕まえる事ができます。
もしかすると、数値化をしていなくて、感覚的に何人に一人くらいは、声を掛けるとお客さんになって貰えるという経験者の感で動いているかもしれません。
その一方で、数だけを増やしても売上が上がらない、
量より質を上げる方が良いという意見も必ずと言って良いほど出ます。
ですが、一部の優秀な才能に恵まれた人以外は、経験不足のため、質を生む事が難しいのです。
一般的に物事を知っているレベルから教えられるレベルまで到達するには、
1万時間程度 の経験が必要だと言われます。
その1万時間到達には、1日8時間、年間250日働いて5年も掛かりますし、
少なくとも3 年くらいは一人前になるまで必要なのです。
そここでも数値化されたデータが物語っています。
そして、質を上げるというのは、
耳障りの良い言葉ですが、曖昧で自己判断になりがちです。
質を数値化することが出来ていれば、問題ないのですが、
何が質を上げる要因なのかを明確にして、それを数値化することが必要でしょう。
質量転換という言葉をご存知でしょうか。
量をこなすと自然と質が上がるという意味です。
質を上げるには、量をこなさないといけないという意味でもあります。
漠然とした時間ではなく、業務に費やした実働時間が、スキルを確実に向上させて、トークに磨きが掛かるのです。
その結果、見込客から実際に売上が上がるお客様を嗅ぎ分ける確率が上がるため、側から見ると効率が良く見えてしまうのです。
最終的に売上に繋がる行動でも、繋がりやすい行動と繋がりにくい行動があります。
経営上、その違いを明確にして、理解を促した上で、
評価基準とリンクさせて行く事が数値化マネジメントでは重要でしょう。
無駄と思えることが継続できる経営とは
経営資源が乏しく、余裕のない会社、
特に中小企業はどうしても、長期的な経営視点に立つ事が難しくなります。
緊急で重要な事ばかりをこなしている経営状況です。
受注した注文の製造や発送、売掛金の回収やクレーム対応などでマネジメントも手一杯です。
もちろん、これらは最重要事項で、経営危機に陥る可能性もあるので止められません。
その一方で、重要だけど緊急性のないことには、お金や時間を費やす事が難しくなりがちです。
例えば、新規顧客の開拓や新商品の開発、新規採用などです。
経営上これらは、やらなくても、無くても取り敢えずは困らない場合が多いので、どうしても後回しにしがちです。
数値化が出来ていないマネジメント状況の会社経営では、
その重要性にすら気が付き難いのも問題ではあります。
今の売上ではなく、未来の売上に繋がる行動をしないと、
会社経営はジリ貧ですし、そのためには新規顧客や新商品が必要でしょう。
これらも数値化して、新規顧客や新商品がどの程度あれば、
いくらぐらいの売上に繋がるのかという予測の元に行動を増やす必要があります。
人材の採用も不足してから募集しても、実際に採用できるまでは、かなりの時間が掛かる事の方が多いでしょう。
では、どの様な経営マネジメントが必要になるのでしょうか。
採用するかどうかは別として求人はし続ける。
実際に販売するかどうかは別として、新商品のリサーチはしておく、
新規見込み客のリストアップをしておく。
経営上は無駄に思えるかもしれませんが、いざという来るべき時に備えておく事で、緊急の仕事に追われることは減らせます。
サッカーで得点力のある選手は、パスが来たらシュートまで持っている様に、絶えず走っていたり、こぼれ球が来そうな場所を予想して、構えているものです。
パスが来る可能性、こぼれ球が来る可能性は低いかもしれませんが、
いざ来た時に備えることをしなけば、得点は稼げないことを知っているからこその行動です。
チラシを撒いたり、DMを送ったり、電話をしたり、
訪問したりという一見、無駄が多い 様に思える行動も将来の経営に繋がります。
その中で、数値化マネジメントにより、可能性の高い、
費用対効果の高いところを見つけ、経営資源を先行投資する事が重要でしょう。
まとめ
いくら頑張っていたとしても、最終的に結果として現れなければ、
それは間違った頑張りか、頑張りが足りないのかのいずれかです。
ですが、頑張っているなとか頑張ったねという労いの言葉をかけるマネジメントも
重要な報酬の一部だということを経営者は忘れてはいけません。
数値化をするということは、人を思いやったり、
気遣ったりなど数値化され難い部分が評価から外れてしまう事が往々にして起こります。
同僚や上司などに感謝の気持ちを伝えるサンキューカードなど、
それら思いや気遣いが数値化されるツールもありますので、導入を検討しても良いでしょう。
経営者としては、経営が安定するためには何が必要なのか。
さらに現場のマネジメントが機能し、
それらを数値化するにはどうしたら良いのかを明確にする事が重要なのです。
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