後継前に明確にしたい!会社を継がない場合の将来のプランと新商品や新サービスなどのアイディア
後継者にとって、人生の中で最も重要な決定の一つは、
そもそも会社を継ぐのか継がないのかを決めるということです。
これは、当の後継者には意外とその深刻さや重要性が分かっておらず、
軽いノリで会社を継ぐというイメージを持っている場合が多いと感じます。
その理由は、年齢的な若さ、社会的な経験の少なさ。
更に、父親なり、家族が会社を営んでいる姿を幼少の頃から見ているので、継ぐこと自体が自然で、何か難しい、新しいことをやるという感覚ではないという幻想を抱いているからです。
もちろん、会社の規模や状況などにもよりますが、起業するよりも遥かに難しいと言えるでしょう。
恐らく、昨今の起業ブームから、むしろ起業よりも後継の方が楽で、
売上が直ぐに上げられるという間違った解釈が広がっている事も起因するのでしょう。
会社を継ぐとしても、もし継がなかったとしたら、何をやりたいのか。
どんな仕事をしたいのかという事もイメージしておく事が重要です。
なぜなら、
自分が本当にやりたい事と会社の事業が大きくかけ離れている場合、
会社を継いだ後に、事ある毎に後悔の念が生まれるからです。
本当は、やりたくなかった。
別のことをやりたかったと。
ですが、やり方によっては、後継者のやりたい事を事業にする事も不可能ではありません。
そのためにも、新商品や新サービスのアイディを日頃から持つ様な習慣が必要になるのです。
ここでは、継がない場合の将来のプランを考える事、
新商品や新サービスなどのアイディアを持つ重要性に空いて解説していきます。
会社を継がないという選択肢を残し、自分の将来のプランを立てみる
自営業、会社経営をしている家族の元に生まれた場合、
多くの場合はその事業を継ぐという事を当然に感じるのが、
今までの日本の常識だったと言えるでしょう。
自宅と店舗や会社が繋がっていたり、隣接していたりすると、
子どもは、働く親の姿を間近に見る機会が多く、自然と仕事を学ぶ様になります。
これは、仕事に興味を持ったというよりも、学校では習わない新しい何かに興味を持ったと考える方が賢明でしょう。
何か新しい事を教わったり、学んだりする。
好奇心旺盛な年頃であれば、それが学校で学べない、
同級生も知らない事であれば、それはとても魅力的に感じるはずです。
ですので、業種や職種は余り重要ではないかもしれないのです。
例えば、店舗で売っているのがお酒であれば、
お酒について学ぼうと思うかもしれませんし、
お菓子であれば、作り方に興味を持つかもしれません。
つまり、自分で選んで興味を持ったのではなく、たまたま近くにあったから、興味を持った。
状況や環境による影響で、自分で選んで興味を持った訳ではないかもしれない
この事を認識するべきでしょう。
幼少期の体験は、大人になってからも多くの影響を与えますので、
生まれ育った環境というのは、その人の趣味趣向に強く働きかけるものです。
家業や会社を継がなかった場合、やりたいことは何か
これを考えて欲しいのです。
幼少期になりたかった職業が、きっとあるはずです。
その職業の何に憧れたのか、興味を頂いたのかを明確にして下さい。
例えば、店舗や小売でも、接客に興味があったのか、
売れる仕組みや仕掛けに興味があったのか、
それとも商品やサービス内容に興味があったでしょうか。
製造業でもの、機械の操作に興味があったのか、
製造行程に興味があったのか、作るものに興味があったのか。
こんな質問があります。
もし、今の仕事をしていなかったとしたら、それでもまた同じ仕事をやりたいか。
仕事を商品やサービスに置き換える事も可能です。
家業、会社の後を継ぐ前よりも、継いだ後の方が圧倒的に長いのです。
人生は一度切りですし、意外と長いものですが、一旦、後を継げば、そう簡単にやり直しは出来ません。
ある程度、腰を据えて仕事に向きあう必要が出てきます。
起業よりも簡単で楽そうな錯覚を抱いて、安易に後を継ぐと痛い目に遭うかもしれません。
提供している商品やサービスと関係なく
会社経営は大変なのですが、そこを延長線で考えてしまいがちです。
ですが、それは会社を継いでからでないと解らない部分でもあります。
なので、せめて自分の興味が何処にあるのか、
あるとしたら別にやりたいことは何かを明確にして欲しいのです。
Q会社を継がない場合をイメージして、自分の将来のプランを持っていますか
新商品や新サービスなどのアイディアにアンテナを常に張る
いざ、会社・家業を継ぐと、既存の事業を学ぶことに追われてしまいます。
同じ商品やサービスだとしても、自社独自のやり方や作り方、提供方法などがあるものです。
ですので、それに慣れるまでは、そこに集中するのは重要ですし、大切なことです。
その環境に慣れて来たら、今ある商品やサービスを他に提供できないかを検討して下さい。
つまり新規の顧客開拓ですね。
その次に考えて欲しいのが、既存客に提供する新商品や新サービスのアイディアです。
新商品や新サービスと言っても、オリジナルである必要はありません。
他の業種、業界では当たり前の様に提供されている商品やサービスでも、自分の業界・業種によっては新しい商品やサービスになるかもしれません。
そのまま、全く同じではなくても、提供の仕方や販売方法を真似るとかです。
そう簡単に、実現可能な新商品や新サービスが出来る訳ではありませんが、
常にアンテナを張りながら、生活をするクセを付ける事が重要です。
現代には全てのサービスが揃っていて、全くのオリジナルのモノは出てこないだろう
よく言われる事ですが、新商品や新サービスは、
全て既存のアイディアの組み合わせだったり、進化版だったりするのです。
つまり、新商品や新サービスと言っても、革新的な何かである必要はないと言う事です。
業界にとって、自社に取って、新しい事であれば、それでOKです。
Q新商品や新サービスなどのアイディアはありますか?
まとめ
私は、幼少期から会社を継ぐ様に育てられ、私自身もそれに対して疑問を抱かずに育ちました。
小学校の将来の夢では、同級生がパイロットになりたい、医者になりたいなど発表する中、私は父の会社を継ぐのが夢だと発表していたそうで、それを授業参観に来ていた母は恥ずかしいと思ったとそうです。
ですが、いざ将来の進路を決めようとした高校3年生の時に、興味のあった専門学校の資料を取り寄せたのですが、両親は大騒ぎでした。
今でもそうですが、何かを作る職人さんに憧れていて、
料理の専門学校の資料を取り寄せた事があります。
会社を継いで貰わないと困る両親に逆らえず、
その時には思いを口にする事すら出来ませんでした。
会社を継ぐことは、今ある会社を継ぐ事であり、事業を継ぐだけはありません。
世の中の変化と共に、提供する商品やサービスが変化することは、
必要なことであり、そうすることで、存続させている会社は多くあります。
そんな時に役立つのが、子どもの頃になりたかった職業や就きたかった仕事などです。
中小零細企業が新しい商品やサービスを提供する場合、
経営者がやりたくない事は実現し難く、継続し難いです。
なぜなら、そこへの思いがないからです。
起業する時には、いやいや起業する人はいないはずです。
それが好きで独立したり、新たに始めたりする方が殆どです。
儲かるからとか、流行っているからでは、続きません。
自分のやりたいことを継いだ会社で実現する、
社内起業の様な発想がこれからの後継者には求められるではないでしょうか。
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