経営計画は5W3Hで立てる!利益を出すためのマネジメント

経営計画は5W3Hで立てる!利益を出すためのマネジメント

会社規模に関わらず、企業には大なり小なり経営目標や経営指標があり、
それを目指して日々の業務が行われています。

経営計画には、売上や利益の目標があり、社員やスタッフ個人としても目標を持って、行動をしているというのは、必須であることは社会的な共通認識と言っても過言ではないでしょう。

では、その経営計画や売上、利益目標が達成されるかどうかを左右する要因とは何でしょうか。

個々の能力や組織の成熟度、経営者やリーダーの資質など
様々な要因はもちろんありますが、基本的なことを言えば、
その目標が迷わず行動できるレベルまで具体化されているかどうかで決まります。

つまり目標に曖昧さがあると達成率が下がるのです。

ビジネス以外でも年の初めに決めた目標を達成できないのは、
その目標を達成するための行動が具体的になっていないからです。

何故ならそれは、私たちには見えないものを都合の良い想像力で補うクセがあり、
数値化を含めた5W3Hになっている計画がないと日常の業務の中に行動が落とし込めないのです。

曖昧さが残ると、漠然とした、何が目的なのか分からない行動を取るスタッフが増えます。

結果として、会社から利益が奪われるのです。

ここでは、
会社経営に必要な計画が5W3Hによって構成されることの必要性、
それによっ て何故利益が生まれやすくなるかを解説していきます。


不明確な経営計画は、都合の良い解釈
によって補正されることで利益が奪われる

中小企業庁のリサーチによると、企業の約50%は、経営計画書を作成したことがあるとのこと。

継続的に毎年、作成している企業数は一体どれ位あるのか分かりませんが、書いたことがあるとの表現からも如何に継続的に作成することが難しいのかが想像できます。

では、何故毎年、計画を立案することが難しいのかと言えば、計画を立てる手間、時間というコストに対して得られる報酬、成果、利益、達成感が見合うものではないからです。

会社全体での数値目標から、拠点毎の目標に落とし込んだところで、
欠員や中途採用などによる条件の変更が曖昧さを生むことから、
目標設定への精度を上げのは難しい。

私自身、そう痛感したこともあります。

では、その様な細かい点に拘らないよう、経営目標の大枠だけを決めて進むのはどうでしょうか。

もちろん、年度始めになかった、
想定していなかったことが起きても、
それに一喜一憂しなくても良いというのはメリットでしょう。

ですが、具体性を欠いた目標を与えられて現場のスタッフはどうでしょうか。

チームや拠点での予算、数値目標があったとしても、
個人の目標が決まっていなかったら、どうでしょう。

 

自分以外の誰かがやってくれる。
口にはしなくても、自分でも無意識の間に、その様な都合の良い解釈をするのが自然の摂理です。

では、個人の数値目標だけが与えられていて、それ以外は何も決まっていなかった場合はどうでしょうか。

この場合でも、面倒なことはついつい後回しにしたり、何もしていなくても、都合よく明日は今日よりきっと良くなるという根拠のない楽観主義に陥ったりする。

そんなことが起きてしまうのが当然で、結果として利益が奪われて行くのです。
残念ながら、多くの人たちは、働くことに対して大義や目的がなく、その日1日を過ごすこ とで精一杯です。

ですから、半ば強制的だったとしても、
具体的な目標、数値化されて、5W3Hに落とし込 まれて行動できる目標が必要なのです。

5W3Hになっている経営計画書がある。

それにより現場のスタッフは無駄に間違った行動を増やさずに行動ができるので、
結果として利益もアップします。

数値化を含めた5W3Hの計画書がないと
目標は達成率が下がる

では、具体的な行動目標はどの程度の詳細さが必要なのでしょうか。 極端に言えば、社外の人、業界の人でなくても、その経営計画書を見たら動けるレベルです。 具体的にいえば、5W3Hに落とし込まれた行動計画書という事になります。

5W3Hとは、 When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、Why(なぜ)、What(何を)、 How(どのように)、How many(どのくらい)、How much(いくら)の8つです。

ここまで詳細で具体的なものにすることで、
漏れがない様な行動計画を立てることが初めて出来ます。

ですが、現場のスタッフにこれを書かせるのは、かなりハードルが高いのも現実で、
普段、この様なことを考えていないで日々の業務を行っているという証拠でもあります。

どうしたら具体的に書きやすいでしょうか。

5W3Hの書式を用意して、それを埋める様にしていくやり方がオススメです。

例えば、Aという新商品を販売することが決まっていて、
販売・利益目標が拠点や個人に 割り振られていたとします。

その様な場合、どうやって、いつ、何個販売するのかを埋めることが必要になります。

それとそれをどこで売るのか、誰に売るのかという対象者が必要になりますが、
誰にというのはWhomになりますので、場合によっては6W3Hにする必要もあるでしょう。

スタッフによっては、どうやって売るかは分かるけど、誰が対象者になるかわからないとか、
どこに行ったら売れそうかわからないとか、部分的に書ける書けないという現象が起きて来ます。

これはある程度、5W3Hを繰り返し書くことによって上達はしますが、その人が埋めやす い部分のクセというものは存在します。

それも含めて、チームで目標を立てる様な場合は、書ける箇所をお互いに寄せ集めることで、共通の目標になりますし、チーム力の向上にもつながるというメリットもありますので、オススメです。

まとめ

目標を5W3Hに落とし込む時に、軽視されがちなのが、Why(なぜ)の箇所です。

売上や利益を上げるため、
会社の目標を達成するためなどと書くスタッフがほとんどですし、
現場でもそれで良しとするリーダーが多いということも現実です。

最初は、それでも仕方がないでしょうし、それ以上は書くことが難しいでしょう。

ですが、どんな業種のどんな商品やサービスでも
最終的には世の中を良くするとか、暮らしを豊かにするとか。

その様な大義のために提供されているということが理解され、
腑に落ちないと行動はいつか止まります。

その様な社会に貢献出来ているということが
少しでも実感できるということが、日々の行動の源となるのです。

売上や利益が上がる、という経営計画書が必要で求められることは、否定しがたい現実です。

ですが、その経営計画書に魂を吹き込むのが、目的であり、
より達成する可能性を高める のが5W3Hによって出来た行動計画書です。

結果として、利益が生まれる、残る。

そんな企業経営を目指したいものです。